断煙とは文字通りキッパリとタバコを断つことです。
これに対して節煙とは30本吸っていたタバコを10本に減らすような吸い方です。
禁煙するに当たって、節煙のほうが始めやすいように思いがちですが、禁煙の成功率が高いのは圧倒的に断煙です。
残念ながら、本数を減らしながら禁煙にたどり着くのは非常に難しいといえます。
節煙でタバコを止めにくい理由としてニコチンの自己調整という医学的要因を挙げることができます。
ニコチンの自己調整とは、タバコの本数を減らしても、以前と同量のニコチンを吸収できるように、身体が無意識に調整する作用です。
例えば、一本のタバコを根元まで吸う、深く吸って煙を肺の奥まで取り込む、息を詰めて長く肺にためておくなどの行為により、減らした本数のニコチン量を、身体は無意識に補おうとします。
そのため、身体に吸収されるニコチン量は減らず、ニコチン依存が改善されることはありません。
さらに、タバコの本数を減らせば減らすほど、一本のタバコへの執着心が増すという心理的要因もあります。
気持ちは禁煙に向かうどころか、吸いつづけたいという重いが強まり、ついには本数を増やす口実を探すようになります。
また、健康志向の高まりから低タール・低ニコチン、メンソール入りなどの軽いたばこに人気が集まり、そうしたタバコに切り替えて節煙を図ろうとするケースが多く見られます。
しかし、軽いタバコだから健康被害が少ない、ととらえるのは誤りです。
低ニコチンと表示したタバコに替えても、ニコチンの自己調整作用によって、喫煙者は以前と変わらない量のニコチンを身体に取り込んでいることが多いのです。
メンソール入りタバコは、添加されたメンソールの作用によって咳き込みにくく、肺の奥まで吸入できるので、かえってニコチンの摂取量が多くなる場合もあります。
軽いと表示されたいずれのタバコも、ニコチン依存を改善する効果はなく、むしろ本数が増える危険性をはらんでいます。
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